モノのインターネット(IoT)市場の機能分割的手法によってプロジェクトの複雑さとコストが増大しており、 今日の開発者はかつてないほど多くの課題に直面しています。これらの課題は、開発期間の長期化、 セキュリティ脅威の増加、ソリューションの失敗につながります。 マイクロチップ社は本日(元記事日付2020年3月12日)、スマート、コネクテッド、セキュアシステムを提供するというコアストラテジに沿って 特定のクラウドに依存しないターンキー フルスタック組み込み開発ソリューションを発表しました。
マイクロチップ社は、センサやアクチュエータ向けの小さな PIC® およびAVR®マイクロコントローラ(MCU)から、 エッジ コンピューティング向けの高機能な 32ビット MCUおよびマイクロプロセッサ(MPU)ゲートウェイ ソリューションまで、 Wi-Fi®、Bluetooth®、狭帯域 5G (NB-IoT)を使って全ての主要なコアとクラウドに接続できるようにする一方、 CryptoAuthentication™ファミリ向け Trust Platformをサポートする事で強力なセキュリティを維持します。
マイクロチップ社の IoTソリューション ポートフォリオに今回 6つのソリューションが追加されました。 マイクロチップ社のコア、コネクティビティ、セキュリティ、開発環境およびデバッグ機能に簡単にアクセスできるため、 プロジェクト コストを低減、開発の複雑さを軽減できます。
• PIC-IoT WAおよび AVR-IoT WAボード: AWS (Amazon Web Services)と共同で開発した、 Wi-Fi経由で AWS IoT Coreクラウドサービスにネイティブ接続する IoT センサノードを迅速に試作できるようにするための開発ボードです。
• AWS IoT Greengrassゲートウェイ ソリューション: 最新の無線システム オンモジュール(SOM)を使ったATSAMA5D27-WLSOM1は、 SAMA5D2 MPUとWILC3000 Wi-FiおよびBluetoothコンボモジュールを統合しており、 MCP16502高性能電源管理IC (PMIC)から電力を供給します。
• SAM-IoT WG: Google Cloud IoTCoreとマイクロチップ社の 32ビット MCU SAM-D21 Arm® Cortex® M0+ を接続します。
• Azure IoT SAM MCUを使った IoT 開発プラットフォーム: Azure IoTデバイス SDKおよびAzureIoTサービスと マイクロチップ社の MPLAB® X開発ツール エコシステムを統合しています。
•PIC-BLEおよび AVR-BLE ボード: Bluetooth Low Energy (BLE)を使ったゲートウェイ経由で産業、 コンシューマ、セキュリティ アプリケーション向けの携帯型機器とクラウドに接続するセンサノード デバイス向けのボードです。
•LTE-M/NB-IoT開発キット: Sequans社の Monarchチップを使ったモジュールを実装する事で、 IoTノードのカバレッジを可能にし、最新の低消費電力 5G 技術を活用しています。
各ソリューションは、組み込みセキュリティを考慮しながらスマートな産業、医療、コンシューマ、農業、 小売りアプリケーションの使いやすさと迅速な開発に重点を置いて設計しています。 接続方法、そして MCUおよびMPUの性能と周辺モジュールの選択肢が非常に広いため、 これらのソリューションを市場に幅広く展開できます。
開発ツール
マイクロチップ社の IoTソリューションは、MPLAB X統合開発環境(IDE)を中心とした開発ツールの膨大なエコシステムにサポート されています。MPLAB X Code Configurator (MCC)等のコード ジェネレータは小さなPICおよび AVR MCUアプリケーションのコード生成とカスタマイズを自動化および高速化し、 Harmonyソフトウェア ライブラリは 32ビット MCUおよびMPUソリューションをサポートします。
オンボードおよびインサーキット プログラミングおよびデバッグ機能は PKOB ((PICkit™ On Board)) Nanoで提供しており、 USBケーブル 1本だけで電力供給、デバッグ、通信が可能です。より大規模なソリューションは、汎用プログラマおよびデバッガ(MPLAB PICkit4、 MPLAB ICD 4)でサポートされます。 ATSAMA5D27-WLSOM 1向けには無償 Linuxディストリビューションを提供しており、 マイクロチップ社によるパッチを Linuxカーネルのメインラインにマージすることで、 オープンソース コミュニティのサポートを受けながら高品質のソリューションを開発できます。
在庫/供給状況
マイクロチップ社の新しい小型センサノード開発キット、IoTツール、ソリューションは本日より量産出荷を開始します。 注文製品番号は以下の通りです。
- PIC-IoT WA開発ボード(AWS IoT CoreにWi-Fi接続): EV54Y39A
- AVR-IoT WA開発ボード(AWS IoT Coreに Wi-Fi接続): EV15R70A
- SAMA5D27とWILC3000を使った無線 SOM (AWS IoT Greengrassをサポート): ATSAMA5D27WLSOM1
- SAM-IoT WG: 2020年第 2四半期発売予定
- Azure IoT SAM MCU: 2020年第 2四半期発売予定
- PIC-BLE開発ボード(Bluetooth Low Energy接続): DT100112
- AVR-BLE開発ボード(Bluetooth Low Energy接続): DT100111
- LTE-M/NB-IoT開発キット: 2020年第 3四半期発売予定
本記事は、マイクロチップ社プレスリリース2020年3月13日より抜粋した内容を掲載しています。