マイクロチップ社は本日(元記事日付2019年6月27日)、自動車用タッチスクリーンの開発者が直面する電磁干渉(EMI)および電磁両立性(EMC)の課題に対処するために、 maXTouch®タッチスクリーンコントローラ新製品3種類 と最適化サービスの利用を発表しました。タッチコントローラのTDファミリは、信号対雑音比(SNR)を大幅に向上させる新しい差動相互信号取得方法を備えています。 これにより、非常に厚いガラス製またはプラスチック製のカバーレンズと、厚さ4.5 mmまでのポリメチルメタクリレート(PMMA)相当の厚手の手袋をはめた状態でマルチタッチサポートを可能とします。

9インチから13インチの自動車用タッチスクリーン向けにコスト最適化された MXT1067TD、 MXT1189TD、 MXT1665TD デバイスは、マイクロチップのポートフォリオにバリエーションを追加し、 最大20インチまでのタッチスクリーンをサポートする MXT449TD、 MXT641TD、 MXT2113TDおよび MXT2912TD デバイスを補完します。 各デバイスは、機能安全性に対する要求の高まりに即しており、Automotive SPICE Level 3機能およびISO 26262 Automotive Safety Integrity Level(ASIL)B要件に従って設計されています。

TDファミリのすべてのデバイスは、EMI最適化ツールを通じてタッチコントローラの放射エミッションの性能を最適化するための独自の波形整形機能を備えています。 マイクロチップの世界中のアプリケーションデザインセンターの製品エキスパートと協力して、開発者はユーザー定義のRF制限を入力し、 タッチセンシング取得に使用される送信バースト波形の形状を調整することができます。

波形整形は、ツールから生成されたパラメータによって実現され、設計者がリモートキーレスエントリシステムなどの他の車載アプリケーションと連携するように 基本バースト周波数を設定するのに役立ちます。結果として得られるパラメータは、その後、シンプルにmaXTouch設定ファイルに追加され、 タッチコントローラのパフォーマンスを個々の顧客の設計に合わせてカスタマイズします。このプロセスでは、望ましいEMI/EMC性能を達成するためのさまざまな構成設定での実験を省略することで、 設計者が高価なEMCテストチャンバの使用時間を大幅に節約することができます。

マイクロチップは、市場で最も包括的な自動車用タッチスクリーンコントローラのポートフォリオを提供しています。ターゲットアプリケーションはセンタースタックディスプレイやナビゲーションシステムですが、 オートメーションや製造ステーションなどの産業用アプリケーションにも適しています。

[開発ツール]

評価キットは、新しいmaXTouchタッチスクリーンコントローラファミリの各製品に対応しています。キット番号は、ATEVK-MXT1067TDAT-A(I2C)、ATEVK-MXT1189TDAT-A(I2C)、ATEVK-MXT1189TDAT-C(SPI)、 ATEVK-MXT1665TDAT-A(I2C)、およびATEVK-MXT1665TDAT-C(SPI)です。各キットには、maXTouchタッチスクリーンコントローラを実装したプリント基板(PCB)、透明ガラスレンズ上のタッチセンサー、 センサーに接続するためのフレキシブルプリント回路(FPC)、USBを介してホストコンピューターに接続するためのブリッジPCBが含まれます。さらにケーブル、ソフトウェア、および資料も含まれています。 すべての製品は、maXTouchタッチスクリーンコントローラの評価をサポートするための完全なソフトウェア開発環境であるmaXTouch Studioとも互換性があります。

maXTouch EMI最適化サービスは、マイクロチップの世界中のアプリケーションデザインセンターの1つによって提供されるシステムサポートの一部として利用可能になります。

[在庫/供給状況]

MXT1067TD、MXT1189TD、およびMXT1665TDデバイスは、TQFP128(MXT1067TDのみ)およびLQFP144パッケージで、サンプル出荷および量産出荷中です。価格、評価用キットのご購入詳細はお問い合わせください。

本記事は、マイクロチップ社プレスリリース2019年6月17日より抜粋した内容を掲載しています。