USB (Universal Serial Bus)インターフェイスが組み込み設計にもたらすよく知られた利点としては、幅広いデバイスとの互換性、合理化された通信プロトコル、フィールド アップデートへの対応が挙げられます。このUSB機能を組み込みシステムへ容易に実装できるようにするため、マイクロチップ社は本日(元記事日付2024年4月9日)AVR® DU MCU(マイクロコントローラ) ファミリを発表しました。USB接続を内蔵する次世代のマイクロチップ社8ビットMCUであるAVR DUファミリは、従来製品よりも高いセキュリティ機能を提供するよう設計されています。

悪意のある攻撃への防御を強化するため、AVR DUファミリはマイクロチップ社のPDID(プログラム/デバッグ インターフェイス無効化)機能を備えています。この拡張コード保護を有効にすると、プログラム/デバッグ インターフェイスへのアクセスがロックアウトされ、ファームウェアに対する不正な読み出し、変更、消去の試行がブロックされます。セキュアなファームウェア更新を可能にするため、AVR DUファミリはRWW (Read-While-Write)フラッシュを採用しています。設計者はこれとセキュア ブートローダを組み合わせる事でUSBインターフェイスを使って製品の動作を中断させる事なくバグへのパッチ適用、セキュリティ上の懸念への対処、新機能の追加を実行できます。AVR DU MCUのこのような最新機能を使う事で、中断のないフィールド更新が可能となり、製品のライフタイム バリューが高まります。

さらに、AVR DUファミリは高価な外付けの水晶振動子を不要にするUSBクロックリカバリ機能を実装しているため、全体的な設計コストと部品コストを削減できます。CIP(コアから独立した周辺モジュール)によって主要デバイス機能とシステム管理タスクを小型のシングルチップ ソリューションに組み込めるため、基板面積と設計工数を削減できます。

高効率なAVR DU MCUを設計に組み込む事で、フィットネス ウェアラブル機器から家庭用電化製品、農業および産業用アプリケーションまでの幅広い組み込み設計の開発者にメリットがあります。AVR DUファミリの仮想デモをtry.microchip.comでご覧頂けます。

[ブロック図]

[開発ツール]

MCC (MPLAB® Code Configurator)には、AVR DU MCUのUSBモジュールのハードウェア機能をサポートするソフトウェア スタックが含まれています。MPLAB開発ツールシステムに完全に統合された量産対応可能なUSBソフトウェア スタックはMCC Melodyで簡単に設定できるため、開発プロセスが容易になり、開発期間も短縮されます。プロトタイピングと開発のスピードをさらに早めるため、AVR DUファミリをサポートするCuriosity Nano開発ボード(EV59F82A)、MPLAB X IDE(統合開発環境)、MPLAB XC8コンパイラも用意されています。

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