自動車業界向け充電器を含む主要充電器メーカーがQi® v2.0 (Qi2)規格の実装を進める中、マイクロチップ社は本日(元記事日付2024年3月22日)、Qi 2.0デュアルパッド無線給電トランスミッタのリファレンス デザインを発表しました。1つのdsPIC33 DSC(デジタルシグナル コントローラ)で動作するQi2.0リファレンス デザインは効率的な制御によって性能を最適化します。WPC(ワイヤレスパワー コンソーシアム)が最近発表した新しいQi2.0規格の目玉は、磁力を使ってトランスミッタとレシーバの位置を合わせるMPP(マグネティック パワー プロファイル)の導入です。DSCの柔軟なソフトウェア アーキテクチャにより、1つのコントローラでQi 2.0のMPPとEPP(拡張パワー プロファイル)の組み合わせをサポートできます。

このQi2.0リファレンス デザインを利用すると、Qi認証プロセスを通過するために必要な最終製品の認証取得におけるお客様のリスクを最小限に抑えられます。このデュアルパッド充電器にはマイクロチップ社の車載認定済み部品が複数内蔵されており、信頼性と安全性に関する自動車業界の規格も満たします。AUTOSAR® (AUTomotive Open System Architecture)、AUTOSAR MCAL(マイクロコントローラ抽象化層アーキテクチャ)、機能安全等をサポートしている車載グレードのハードウェアおよびソフトウェア ソリューションが車載用の統合を容易にします。内蔵のCryptoAuthenticationTM ICはQi規格の厳しい認証要件を満たすセキュリティを提供します。

マイクロチップ社はリファレンス デザイン提供の一環として、設計者にとって使いやすい環境と初回の試作で完全な結果が得られるような工夫された設計ファイルとソフトウェアを提供できます。この設計には、dsPIC33 DSCと、WPC製造業者CA(認証局)の認可を受けたマイクロチップ社がプロビジョニングするTA100/TA010 Trust Anchorセキュア ストレージ サブシステムが含まれています。この他にマイクロチップ社のCANトランシーバATA6563、ゲートドライバMCP14700、レギュレータのMCP16331とMCP1755も含まれています。

[主な特長]

  • Qi 2.0対応デュアルパッド トランスミッタ
  • MPLAとQ-FOD
  • 熱による電力のフォールドバックとシャットダウン
  • EMI/EMC性能を最適化する固定周波数トポロジ制御ベースのトランスミッタ
  • 車載環境への組み込みを容易にするCAN FDハードウェア/ソフトウェア
  • dsPIC33にはカード検出/保護、通信用にNFC(近距離無線通信)を組み込み可能
  • UART-USB通信と、データパケットの先進のレポート/デバッグを実現するGUI
  • ハードウェア再構成可能でほとんどのトランスミッタ トポロジをサポート可能

[ブロック図]

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